警戒レベル引き上げへ 沖縄新たに6人コロナ感染 児童やQAB社員ら


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 県は23日、県内で新たに5人の新型コロナウイルスの感染が確認されたと発表した。5人のうち4人は中部在住で小学生男児と基地従業員が1人ずついた。琉球朝日放送(QAB、那覇市)は同日、社員1人の感染を新たに発表し、県内の新規感染者は計6人になった。感染者の増加を受け、県は警戒レベルを第1段階から第2段階の「流行警戒期」に引き上げる方向で調整を進めている。24日に対策本部で方針を決め、玉城デニー知事が発表する予定。

 県は「流行警戒期」設定に当たり、直近1週間の新規感染者が15人以上となることを指標の一つとしている。米軍基地内を除く県内の感染者は17日からの1週間で14人に上る。
 「流行警戒期」の対策実施例には「感染地域と沖縄間の渡航自粛要請」がある。県は医療や観光産業の関係者から意見を聞き、感染が流行する東京や大阪からの渡航自粛を要請するかどうかも含め検討を進める。
 感染が分かった基地従業員は中部保健所管内在住の50代男性で、沖縄防衛局によると嘉手納基地に勤務する。米軍関係者との接触など感染経路は調査中で明らかになっていない。小学生は19日に感染が確認された読谷村の小学生男児と同じ学校に通う10歳未満の男児で症状は出ていない。19日の男児の学校接触者を検査し感染が分かった。同校の接触者の検査結果は24日以降にも判明する。
 うるま市在住の70代男性はタクシー運転手で、基地内への乗り入れなど米軍との接触は確認されていない。中部保健所管内の会社員の30代男性、那覇市の自営業の60代男性も行動歴は調査中。県による23日の行政検査数は108人で、この日発表された新規感染者のうち1人は民間検査を受けた。県内で確認された感染者はQABの社員を含めると計163人になった。入院者1人が重症化した。