基地従業員、初の陽性「次は自分かも」「感染経路確認を」


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米軍キャンプ・ハンセンのゲート前=15日、金武町

 【中部】米軍基地内で働く日本人従業員の新型コロナウイルス感染が初めて確認された。米軍関係者の感染が拡大する中での感染発覚に、従業員らは不安を募らせる。一方、感染経路は明らかになっておらず、米軍と沖縄防衛局に正確な情報提供を求める声もあった。

 キャンプ・ハンセンで働く50代男性は「(基地従業員の感染は)時間の問題だと思っていた。次は自分の番かもしれない」と危機感をあらわにした。サービス業に従事する男性は、米軍関係者との接触は避けられないという。「感染リスクは高いが、仕事は休めない。会社や防衛局は従業員を守ってほしい」と切実に訴える。米軍関係者の感染が増え続ける現状に「政府の責任で米軍関係者のPCR検査が徹底されているか把握すべきだ」と指摘した。

 全駐留軍労働組合沖縄地区本部の與那覇栄蔵執行委員長は、感染確認の一報に「基地内での感染なのか、まずは感染経路を確認したい」と話し、米軍と沖縄防衛局に情報の開示を求めた。また、職場での濃厚接触の可能性を危惧し「これ以上感染が広がらないよう、改めて感染防止対策の徹底を強く求める。感染者の治療はもちろんだが、同僚や家族など接触の疑いがある人への対応も確実に行ってほしい」と訴えた。