玉城知事「渡航自粛求めず」警戒レベル引き上げ見送り 10人感染受け会見【7月24日夕】


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新型コロナウイルス感染拡大について県の対応を説明する玉城デニー知事=24日午後5時すぎ、県庁

 沖縄県の玉城デニー知事は24日、新型コロナウイルスの感染者が10人確認されたことなどに関連して記者会見し、警戒レベルの引き上げをこの日は見送る意向を示した。「(第2段階の)流行警戒期に移行しつつある」との認識は示したものの、「感染地域と沖縄間の渡航自粛要請」などは求めない。

 県は警戒レベルの判断に当たり直近1週間の新規感染者などを指標としている。玉城知事は、現行の第1段階「発生早期」と照らし合わせて、直近1週間の入院者数(23人以下)、新規感染者数(14人以下)では基準を超えているが、病床利用率などは範囲内に収まっているとして「ただちに医療体制がひっ迫する状況ではないと総合的に判断した。流行警戒期に移行しつつある状況で、今後の対応は引き続き検討していく」と述べた。

 沖縄県では24日までの1週間で23人の新規感染者が確認されている。この日、初めて未就学児も感染。累計感染者は172人となった。

 また、玉城知事は、在沖縄米軍の感染状況について、「米軍基地内で爆発的な感染が起こっている。どんどん増えてクラスターになっている。国は基地従業員の安全安心も含めて危機感を持って対応するべきだ」と指摘した。在沖米軍は前日までに163人が感染。この日、海兵隊が普天間飛行場とキャンプ・ハンセンで41人の新規感染者がいることを明らかにしており、累計感染者は少なくとも計204人となっている。

 大城玲子保健医療部長は、県がこの日把握した米軍感染者が2人だったこととの関連について、「海軍病院に聞いたところ、相当数の感染者がいるということで確認中だ。41人より大きくなるかもしれないということだったが、確たることは言えないということだった」と明らかにした。【琉球新報電子版】

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