渋滞も発生…PCR検査に基地従業員続々「やっとできた」「米軍の行動規制を」 


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基地従業員らに対し、実施されたPCR検査=25日午前、沖縄市美原の中部合同庁舎

 【中部】沖縄県は25日午前、県内の米軍基地で働く従業員を対象に、新型コロナウイルス感染症のPCR検査を始めた。検査は沖縄防衛局、県医師会と連携して実施され、日本人従業員のうちキャンプ・ハンセンと普天間飛行場で勤務する約900人を対象に、26日まで実施する。

 沖縄市の県中部合同庁舎に設置された臨時検体採取センターには、開始の約2時間前から複数の従業員が訪れ、午前10時の検査開始を待った。周辺道路まで渋滞が発生したことから、県は30分繰り上げて検査を実施。県や防衛局、医師会の職員らは対応に追われた。

 キャンプ・ハンセンで勤務する50代の従業員は、午前9時半から駐車場で待機した。検体を提出し終え「やっと検査ができた」と胸をなでおろし、「体調に異変はないが、無症状もあると聞くので家族や周囲の人に移してしまうのが一番心配だ。友人とも会うのを控えているので、検査結果を早く知りたい」と話した。米軍関係者の感染が増え続けていることについては「米軍は軍関係者の行動を厳しく規制し、日本人従業員と接触させないよう対応すべきだ」と訴えた。【琉球新報電子版】