米海兵隊が行動規制を緩和 基地外の受診など認める 県に検査詳細伝えぬまま


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複数の車両が出入りするキャンプ・ハンセンのゲート=24日、金武町の第一ゲート前

 米海兵隊第3海兵遠征軍は27日、在日米海兵隊が過去1カ月の所属人員を対象に実施した新型コロナウイルスの検査が4500件以上だと発表した。「部隊や家族、地域社会を守りながら、安全に基地外における活動を一部再開できる」と判断し同日、行動規制の緩和を発表した。一方、米軍は沖縄県に厳密な検査数や日付を知らせておらず、県が流行の傾向を把握できない状態が続いている。

 県には、在沖米軍全体で7月に入って約3千件の検査をしたところまで情報が入っていたという。県の試算でその時点の陽性率は7・8%。糸数公保健衛生統括監は「これから流行するかどうかの境目」に当たると説明した。

 ただ、いつ何件検査したかという厳密な情報はない。糸数統括監は「今(感染が)広がっているのか、収まっているのかを陽性率で見たい。今は情報がなく、傾向を把握できない」と指摘した。米側に引き続き情報を求める考えを示した。

 27日には海兵隊関係の新規感染者数がゼロだったが、米軍は検査数を公表しておらず県にも伝えていない。そのため、検査した上で陽性が0件だったのか、そもそも検査をしていないのかなど判断できない。

 海兵隊は基地外で病院の受診や料金の支払い、銀行など生活に必須な行動、屋外での運動を認めることにした。

 基地外の学校や保育所を利用することも可能だが、基地外で休暇や余暇を過ごすことは禁止される。