沖縄、最多22人感染 那覇・松山で集団感染疑い 沖縄市のコールセンターも


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新型コロナウィルスの顕微鏡写真

 県は28日、新型コロナウイルスに21人が感染したと発表した。このうち5人は那覇市松山の同一の飲食店を訪れていた可能性があり、県はクラスター(感染者集団)が発生したと疑われると発表した。一方、沖縄市のコールセンターでも従業員5人が今月22日から27日にかけて感染していたことが分かり、クラスターが疑われる。県警は同日、1人の感染を発表した。県内の1日の新規感染者数としては最多の22人となった。米軍関係はキャンプ・ハンセン所属の2人と嘉手納基地関係者1人の計3人が感染した。国内の感染者数は、これまで最も多かった23日と同数の981人だった。 

 国は「同じ場所での接触が明らかな感染者が5人以上いる状況」をクラスターと定義している。

 県によると、東京都の自営業の50代男性と40代男性、千葉県の自営業の40代男性、名護市の50代男性、那覇市の自営業の30代男性の5人は、26日に感染が判明した千葉県の無職の50代男性との接触が分かっている。那覇市保健所が感染者の行動歴を調査しているが、5人が千葉県の50代男性と一緒に松山の飲食店に行ったかどうかの確認はとれていない。県の糸数公保健衛生統括監は調査中とした上で、「(クラスター)発生となると、松山地域で感染が広がっている可能性がある」と懸念を示した。

 一方、沖縄市では市雇用促進等施設内に入居するコールセンター「トランスコスモスマーケティングチェーンマネジメントセンター沖縄コザ」で従業員5人の感染が確認された。県は複数の従業員の感染は確認したが、「同じ場所で勤務しているかは把握できていない」としている。

 在沖海兵隊によると、米軍関係感染者2人は、キャンプ・ハンセンで既に判明した感染者の濃厚接触者への検査で判明したという。嘉手納基地は同基地関係者1人が陽性になったと発表した。県内の累計感染者数は232人、米軍関係の累計感染者数は240人となった。