爆発的な感染拡大、人口比で全国3位 沖縄、GoTo影響は「これから」


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 県は31日、新型コロナウイルスに71人が感染したと発表した。県内の累計感染者は395人に上った。30日に300人を超えたばかりだが、累計400人に迫り、急速に拡大している。県内の直近1週間の新規感染者数は人口10万人当たり11・12人で、人口比では東京、大阪に次いで全国で3番目に高くなった。那覇市の沖縄赤十字病院は同日、患者2人と看護師1人の感染を発表した。院内感染か確認している。米軍関係は、嘉手納基地所属の3人が感染し、累計感染者数は248人となった。

 病床利用率は104・2%と100%を超えた。医療提供体制が逼迫(ひっぱく)し、患者を収容できない状況が発生している。県によると、入院待機中の人が20人程度に上っている。病床確保が患者の増加に追いつかない状況に大城玲子保健医療部長は「厳しい状況だ」と述べ、病床と宿泊療養施設の確保を急ぐ考えを示した。

 那覇市の飲食店など「夜の街」関係の感染者は73人に上ると明らかにした。同市久茂地のバーでも少なくとも従業員と利用者計8人の感染が判明し、クラスター(感染者集団)が発生したと発表した。松山のキャバクラ店2店舗での感染者数は31日時点で従業員21人、利用者12人の計33人。石垣市のキャバクラ店従業員6人の感染についても県はクラスターだと発表した。

 県の糸数公保健衛生統括監は、現在の急速な感染拡大は政府の観光支援事業「GoToトラベル」前に沖縄に来た人でクラスターを形成し起きたとした上で「GoToが始まった後の4連休での感染者はこれから出てくるだろう」と見通しを示した。