宮古島クラスター、島外渡航者から感染か 同じ店で12人感染


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 【宮古島】宮古島市の下地敏彦市長は4日、新型コロナウイルス感染患者が同市で新たに15人確認されたと発表した。うち12人が市平良西里の飲食店「ラウンジ美月」の従業員や利用客。同店関連では3日にも3人の感染が判明している。同市では4日までに感染確認が20人に上り、患者が大幅に増え続ければ病床が逼迫(ひっぱく)する可能性がある。

 県によるとクラスターの感染源は島外からの渡航者とみられる。店側は感染拡大を防ぐための県の要請に全面的に協力し、店名公表に応じた。

 市によると、4日に感染が確認された15人のうち市在住者は7人で東京や埼玉、大阪など県外からの渡航者が6人、調査中が2人。下地市長は「今日で(感染が)収まるとは考えにくい。市民は可能な限り外出を控えてほしい」と危機感をあらわにした。一方で、飲食店の営業や観光客の来島、市民の島外渡航については「これまでと変わらず慎重に判断してほしい」と述べるにとどめた。

 県によると市内の感染症対応病床は県立宮古病院の10床程度。市によると4日までに確認された20人は同病院が病床を拡充して対応している。会見に同席した垣花和彦生活環境部長は患者が増加した場合について「ある程度は宮古病院で対応できると聞いているが、同じような状況が続くと厳しい」と懸念を示した。

 市は6日から役所内にコロナに関する電話相談室を設置し、検査態勢の強化も進めている。