プロ野球キャンプ効果、19億円減 新型コロナが客足に影響


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キャンプで汗を流す日本ハムの選手たち=2月1日、名護市のタピックスタジアム名護

 りゅうぎん総合研究所(照屋保社長)は7月30日、2020年のプロ野球キャンプが与えた県経済への効果についてリポートを公表した。20年のキャンプ経済効果は121億6800万円で、過去最高だった前年を19億6300万円下回った。例年より降水量が少なく、オープン戦は前年より6試合多い13試合が開かれたものの、新型コロナウイルス感染症の広がりがファンの客足に影響した。
 キャンプを訪れた延べ観客数は前年比で5万4千人減の35万4千人だった。感染症対策として、握手などのファンサービスを自粛したほか、ジェット風船による応援の自粛要請などがあり、観客にも自粛ムードが広がったとしている。
 名護市営球場が「タピックスタジアム名護」としてリニューアルオープンし、日本ハムが5年ぶりにキャンプを実施。ロッテのドラフト1位の佐々木朗希投手が県内キャンプに参加するなど注目を集めたが、前年よりキャンプ期間が短くなった球団が多かった。同研究所は、球団や応援組織などからの聞き取りを踏まえ県外からの観客は前年比9千人減の8万3千人だったと推測。そのため宿泊費が前年比1億7700万円減、土産やグッズ購入が同1億4800万円減となるなど、関連支出額が減少したとの見解を示している。