「GoToキャンペーンが続く限り収束しないと思う」 離島休業要請 飲食業者らが不安


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飲食店の店先に営業自粛を告げる張り紙が並ぶ宮古島市平良西里の繁華街=5日午後、宮古島市平良西里

 【宮古・石垣】新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した宮古島市平良西里、下里と石垣市美崎町の接待・接触を伴う飲食店が、7日から20日まで休業要請の対象となった。飲食店関係者が困惑する様子が見られた一方で、理解を示す意見もあった。県の外出自粛要請への警戒感も高まる。

 美崎町のスナック経営者の女性(60)は、5日夕方のニュースが同町への休業要請を伝えると、驚きの声を上げた。協力金20万円については「家賃や光熱費もあるし、従業員の給与も支払わないといけない。足りないよね」と肩を落とす。「休業ではなくてもっと良い方法がないのかね」とつぶやいた。

 宮古島市でクラスターが発生した飲食店は市西里の繁華街、通称「イーザト」にある。感染者が確認された前後から、多くの店が自主的に店を閉めており、人通りはまばらだ。店先では「感染防止のため営業を自粛します」と書かれた張り紙が風に吹かれていた。

 宮古島市社交飲食業生活衛生組合の奥平玄信組合長(64)は、「前回の(自粛)ダメージを少しずつ盛り返してきた矢先だ」とため息をついた。「政府のGo Toキャンペーンが続く限り収束しないと思っている。自分たちでできることは限られているが、努力したい」と語った。県は外出自粛要請の対象を離島地域にも広げた。宮古島市内のスーパーで買い物をしていた40代女性は「島内だけで自粛しても、県外から観光客が持ってくるかもしれないので不安だ。なるべく外に出ないようにするしかない」と不安げな表情を浮かべた。