バックナービルや劇場跡‥ノスタルジアな南城市津波古の歴史をマップに


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津波古自治会が初めて作成したマップ「ノスタルジア津波古 BATEN(馬天)」

 【南城】南城市佐敷の津波古自治会(髙江洲順達会長)は、地域の歴史を紹介するマップ「ノスタルジア津波古 BATEN(馬天)」を初めて作成した。A2サイズの四つ折り裏表、カラー、発行部数は2500部となっている。

 終戦直後、集落の山手に米軍により建設された住宅施設「バックナービル」や馬天港、馬天劇場、クジラの解体場跡などかつての発展の足跡をたどりながら、今後の地域の活性化につなげることが目的。マップを基に、8日午前9時に公民館前に集合し「ノスタルジア津波古散策」を実施する。

 かつて那覇から津波古集落を通り、旧知念村海野まで行われていた新報那覇マラソンの15キロ通過地点標識をはじめ、大衆浴場「東京湯跡」「料亭あけぼの跡」「馬天劇場跡地」と続いて「鯨の解体場跡」「バックナービルの下水管跡」など19の地点が写真入りで紹介されている。

 当初、国道331号沿いに1965年ごろまであった馬天劇場跡地で行事を予定していたが、新型コロナウイルス感染防止のため、中止となった。新マップによる津波古巡りとなった。

 髙江洲会長は「できるだけ多くの住民にと思って行事を考えていたが、今回は荒廃した土地でたくましく再起した人々の懐かしくも温かいノスタルジア津波古を粛々と見ていただきたい」と語っている。

 問い合わせは津波古自治会(電話)098(947)6510。

(知花幸栄通信員)