大規模イベントの中止や延期…地域経済への影響懸念は


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恒例のカチャーシーでイベントを締めくくる沖縄全島エイサーまつり。今年のまつりは中止が決まった=2019年8月25日、沖縄市コザ運動公園陸上競技場

 新型コロナウイルス感染症の影響で、祭りやスポーツ大会、地域の伝統行事などイベントの中止や延期が相次いでいる。イベント中止による地域経済への影響が懸念される。

 沖縄観光コンベンションビューローの運営するウェブサイト「おきなわ物語」のイベント案内ページで紹介している、8~12月に開催が予定されていたイベント55件のうち、48件が中止や次年度への延期、関係者のみでの開催となっている。2019年の参加者が延べ35万人の沖縄全島エイサーまつり、同27万人の那覇大綱挽など、毎年多くの観光客や県民を集める県内屈指のイベントが軒並み開催を見送っている。

 りゅうぎん総合研究所の武田智夫調査研究部長は、観光客の宿泊や移動に伴う消費だけでなく「地元客の消費も減少する」と指摘する。「露店やイベント後の打ち上げなど、参加した県民が飲食に使う金額は相当多い。店舗だけでなく、酒や食料品を納めている業者も打撃を受ける。イベントがなくなって地元客の人出も鈍ることで、経済への影響は大きい」と話した。