危険性、今も変わらず 沖国大米軍ヘリ墜落16年


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米軍普天間飛行場で離着陸を繰り返す外来のP8対潜哨戒機(手前)。後方中央は沖縄国際大学=12日午後0時半ごろ、宜野湾市内

 【宜野湾】米軍普天間飛行場を飛び立ったCH53D大型輸送ヘリコプターが、宜野湾市の沖縄国際大学に墜落し炎上した事故から、13日で16年を迎えた。「世界一危険」と言われる普天間飛行場は閉鎖・返還されることなく、後継機のCH53Eヘリや垂直離着陸輸送機MV22オスプレイなどが日々飛び交う。落下物や機体トラブルなども相次ぎ、学生や地域住民に不安を強いている。

 16年前の事故でヘリは大破し搭乗員3人が重軽傷を負ったが、民間人に死傷者はなかった。整備不良が原因だった。米軍は事故直後に墜落現場となった大学の本館(当時)周辺を封鎖し、大学や宜野湾市関係者、県警の立ち入りを規制した。日米地位協定の弊害が浮き彫りとなる中、米軍は9日後に同型機の飛行再開を強行した。

 沖国大は13日午後2時、事故現場のモニュメント前で「普天間基地の閉鎖を求め、平和の尊さを語りつぐ集い」を開く。新型コロナウイルス感染拡大を受け、規模は縮小する。

 12日は外来の米海軍P8対潜哨戒機が離着陸を繰り返した。10~12日は常駐機が、航空機騒音規制措置(騒音防止協定)の時間外である午後10時以降まで夜間飛行した。県と市の騒音測定によると11日午後10時56分、普天間中学校で最大92・6デシベルの騒音が発生。市民から市に「うるさくて耐えられない」といった苦情が日々寄せられている。