アンガマ、3密避けて 石垣、屋外で祖先供養 いしゃなぎら青年会 


この記事を書いた人 Avatar photo 宮里 努
踊りをささげて先祖を供養するウシュマイ(手前)とンミー(奥)ら=1日、石垣市字石垣

 【石垣】石垣市石垣のいしゃなぎら青年会は旧盆中日の1日、戦時中に字石垣住民の指定避難地となった、字石垣の外山田(ふかやまだ)地区で八重山の伝統行事「アンガマ」を行った。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、名物のスマムニ(八重山言葉)を交えた珍問答もなく小規模で実施し、戦争マラリアの犠牲となった祖先らを歌や踊りで戦後75年の節目に供養した。

 グソー(あの世)からの使いとされるウシュマイ(翁(おきな))とンミー(媼(おうな))が、3人のファーマー(子孫)を引き連れて登場。ウシュマイは今の平和な世の中を受け継ぐ決意を語り「戦の世ではマラリアがあった。今はコロナがあり、これも抑えられるよう願おう」と線香をささげた。「アンガマ」は例年、旧盆中に各地域の家を回って行われ、地元住民や観光客でにぎわう。今年は新型コロナの影響を受け、3密回避のため、ほとんどの地域が取りやめた。