【宜野湾】4月に米軍普天間飛行場で発生した泡消火剤流出事故の原因が海兵隊員による格納庫近くでのバーベキューだったとの報告を受け、周辺住民は米軍の危機管理に対する不信感をあらわにした。米軍に再発防止策の徹底を求めたほか、基地周辺の環境汚染を注視するよう国や県に対応を求める声が相次いだ。
事故当日に消火剤の流出を目撃した、さつき認定こども園の沖山隆雄園長(72)は「お粗末と言わざるを得ない。米軍は自由に何でもできるという考えを改めるべきだ」と断じた。水質や土壌の調査結果については「表面的に大丈夫だと判断している。健康被害がないと断言できるのか」と批判。国や県に対し「県民が安心できるよう継続して対応してほしい」と求めた。
友利初枝さん(69)=市嘉数=は「米軍責任者の指導力を疑う。やりたい放題だ」と憤る。消火剤が流出した宇地泊川周辺での散歩が日課といい「国は自然環境を守る責任がある」と話した。
自宅前の公園からPFOSが検出されている仲松典子さん(70)は、水質調査の結果に「環境汚染への補償はどうするのか」と注文を付けた。「(公園の遊具には)今もネットが張られている。子どもたちは満足に遊べない。早期に浄化してもらいたい」と訴えた。