沖縄戦学び平和考える 島の悲劇、講話に耳傾け 渡嘉敷中


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二
地元の講師を招き「平和学習」を行った渡嘉敷中全生徒ら=11日、渡嘉敷小中学校体育館

 【渡嘉敷】渡嘉敷村立渡嘉敷小中学校(川満恵昌校長)は社会科授業の一環で中学1~3年生・中学教諭を対象に、地元平和ガイドの米田英明さんを講師に招き「平和学習」を11日、同校体育館で開いた。

 生命の尊重と個人の尊厳を基本に、思いやりの心や寛容の心を育むとともに、国と郷土を愛し、国際社会の平和と発展に寄与するのが目的。授業は平和ガイドによる「渡嘉敷島の沖縄戦」と題した講話や渡嘉敷島への米軍の侵攻の様子や島の戦争の傷痕などの写真画像の説明があった。

 米田さんは日本軍が慶良間諸島に海上特攻艇基地を構築、駐屯した経緯や、米軍が慶良間諸島に上陸し地上戦を開始し島を占領した背景、「集団自決」(強制集団死)が起きた理由などを説明した。また、米田さんの母親が体験した「集団自決」現場の証言を紹介した。「平和を考える、学ぶには沖縄戦を学ぶことが重要で、沖縄戦のむごさを示す『集団死』により渡嘉敷村で330人が犠牲になったことなどを語り継いでほしい」と、講話を締めくくった。

 玉城笑花(えみか)さん(中1)は「島の悲劇を語り継ぎ、平和を築いていきたい」と誓い、座間味秀尚さん(中1)は「島の悲しい歴史を詳しく学ぶことができた」と生徒を代表し感謝の言葉を述べた。