米軍が津堅沖でパラシュート降下 異例の通知時間外 訓練強行に地元反発 沖縄・うるま


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MC130J特殊作戦機から降下する兵士=6日午後3時半、うるま市の津堅島訓練場水域

 【うるま】米軍は6日、沖縄県うるま市の津堅島訓練場水域でパラシュート降下訓練を実施した。午後3時半ごろから同45分にかけて、米軍機から兵士5人が降下した。訓練は午後4時までの計画だったが、米軍は同4時15分ごろに物資一つを降下させた。通知時間外の訓練は異例。地元からは反発の声が上がった。

 同水域では今年8度目の訓練となった。米軍は嘉手納基地に配備しているMC130J特殊作戦機を使用した。通常より高い高度から2回に分け、兵士計5人が降下した後、低高度から物資一つを降下させた。

 周辺海域は、本島と津堅島を結ぶ定期船や漁船が航行している。通知時間外の訓練に、勝連漁業協同組合の上原勇行組合長は「米軍は市が訓練をしないよう申し入れても全然聞く耳を持たない。非常に迷惑だ」と不快感を示した。

 うるま市議会基地対策特別委員会の又吉法尚委員長は「ショックだ。何度も抗議しているが同じことの繰り返し。抗議の在り方も考えていきたい」と不満を述べた。

 この日の訓練は午前9時から午後4時までとの航空情報(ノータム)が米連邦航空局から出ていた。うるま市は市民の安心安全の観点から訓練をしないよう沖縄防衛局を通じ申し入れていたが、米軍は強行した。時間外の訓練について、うるま市防災基地渉外課は「防衛局に事実確認中」と述べた。防衛局は現時点では回答できないと説明している。米軍は8日午前9時~午後4時にも訓練を計画している。

通知時間外に特殊作戦機から降下した物資=6日午後4時19分