沖縄戦の語り部に感謝状 県が初、118人たたえ


この記事を書いた人 Avatar photo 米倉 外昭
戦後75年の節目に、戦の語り部として県から感謝状を贈られた功労者ら=17日、糸満市摩文仁の沖縄平和祈念堂

 沖縄戦などを生き延び、次世代に戦争の実相と教訓を伝えてきた語り部らに17日、県から功労者として感謝状が贈られた。戦後75年の節目に平和を考える機会にしようと、県が初めて企画した。同日、糸満市摩文仁の沖縄平和祈念堂で贈呈式が開かれ、功労者118人の代表18人に謝花喜一郎副知事から感謝状が手渡された。

 県は各市町村や団体から推薦を受け、活動歴10年以上などを基準に118人を選定した。贈呈式は当初6月を予定していたが、新型コロナの感染拡大を受け延期していた。

 語り部を代表して元白梅学徒隊の中山きくさん(91)=那覇市=は「若い人で語り部の道を歩んでいる人がいることが頼もしい」とあいさつした。読谷村の小学校などで講話してきた玉城秀昭さん(90)=同村=は「戦争はみじめで苦しく絶対だめだ。平和な世の中が一番いい」と力を込めた。

 玉城デニー知事のあいさつを代読した謝花副知事は「平和の発信に多大な貢献をされた」と感謝した。県は11月15日まで平和祈念資料館で「戦の語り部功労者パネル展」を開催している。