「白梅の供養を続けたい」 兵庫慰霊の会が来県 元学徒の中山さんと交流10年


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兵庫県の「白梅慰霊の会」と交流した元白梅学徒の中山きくさん(前列で着席)ら=3日、那覇市のホテルロイヤルオリオン

 沖縄戦で白梅学徒隊として戦地に動員された県立第二高等女学校の元白梅学徒、中山きくさん(91)と10年来の交流を続ける兵庫県の団体「白梅慰霊の会」が2日、来県した。同団体はコロナ禍で来県を延期していたが、時期を見計らっての訪問となり、那覇市のホテルで交流した。中山さんは「長い交流や私たちへの気遣いなどに本当に感謝している」と頰を緩ませた。

 中山さんによると、同団体との交流は2010年に始まった。年に1~2回ほど来県し、白梅之塔に手を合わせ、塔周辺の清掃を行っている。中山さんは同団体から「白梅線香」と名付けられた線香を贈られ、「心遣いがうれしかった」と振り返る。

 同団体のメンバーは現在9人だが、今回は3人で来県した。2日、白梅之塔で慰霊を行い、3日は那覇市のホテルで中山さんと一緒に昼食をとって懇談した以外は終日、白梅之塔で清掃を行った。代表の女性(50)は「10年も続けてこられたのは中山さんに手紙をもらい、励ましてもらったから。悲惨な戦争を繰り返さないためにはどうしたらいいのか、供養を続けていくことで信念を貫きたい」と語り、中山さんに「いつまでもお元気でいてほしい」と話した。