岸防衛相が就任後初来県 那覇軍港など視察 きょう玉城知事と会談


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就任後初来県し、城間幹子那覇市長(左)から那覇軍港についての説明を聞く岸信夫防衛相=21日、陸自那覇駐屯地

 岸信夫防衛相は21日、就任後初来県し、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)や自衛隊基地を視察した。航空自衛隊の那覇基地で陸海空の自衛隊員約120人を前に訓示し、北朝鮮や中国、ロシアを挙げ「我が国を取り巻く安全保障環境は極めて早いスピードで変化し、厳しさと不確実性を増している」と述べた。22日には県庁を訪れ、玉城デニー知事と会談する。

 那覇軍港は、隣接する陸上自衛隊の施設屋上から視察した。城間幹子那覇市長や田中利則沖縄防衛局長が同席した。那覇駐屯地では中距離多目的誘導弾や中距離地対空誘導弾、無人偵察機など、海上自衛隊の那覇航空基地でP3C哨戒機を見ながら説明を聞いた。

 空自那覇基地での訓示では「今日の平和は明日の平和を保障するものではない。国民の生命と平和な暮らしを守るため、諸君が果たすべき責務はいっそう重く、国民からの期待もますます大きくなっている」と強調した。

 北朝鮮による弾道ミサイルなどの発射や中国公船の接続水域航行、ロシアの爆撃機による領空侵犯など、近年の緊張の高まりを表す事案に言及した。

 岸防衛相は22日、知事との会談のほか、米軍普天間飛行場を抱える宜野湾市、同飛行場の移設先とする名護市、嘉手納基地のある嘉手納町などを訪れ、市町長らと会談する。