花や星…ちらしずし鮮やか 宮古総実高、初のコンテスト 水産加工技術生かす


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生徒が作った色鮮やかなちらしずし=19日、宮古島市の宮古総合実業校

 【宮古島】マグロの花にキュウリの船。正方形の酢飯の海にみずみずしい感性が彩り鮮やかに躍っていた―。宮古島市の宮古総合実業高校は19日、食と環境科フードクリエイトコースの生徒を対象にした「ちらし寿司コンテスト」を初めて開催した。この日は1年生19人がマグロやイカなどの鮮魚や海ブドウに大葉などを使い、それぞれのちらしずしを作った。花畑や海、夜空などをモチーフに彩り豊かな作品を仕上げた。

 同校フードクリエイトコースは毎年、ケーキデコレーションコンテストを開いていたが、市内で唯一、水産物加工が学べる同校の特色を生かそうと、今年はちらしずしデザインに変更した。魚を生かした食品を自ら創造することで水産物の消費拡大促進と生徒の課題研究につなげる狙い。

 同コンテストはフードクリエイトコースの3学年全生徒が参加する。生徒はあらかじめテーマを決めて完成図を作製し、それに沿って実際にちらしずしを作る。審査は学年ごとに行う。完成品の写真を掲示して生徒と教職員による投票で最優秀や優秀賞などが決まる。発表は11月を予定している。

それぞれのデザイン図を手に笑顔を見せる生徒ら

 1年生19人は全員で酢飯を作り、学校側が用意したシビマグロとイカ、サーモンを思い思いに切り分けた。デザイン図を見ながら薄焼き卵やのりも使い容器に敷き詰めた。「魚が喜ぶ花畑」「お魚きらきら流れ星」など生徒の感性があふれる独創的な作品が次々と完成した。

 「明るい色で鮮やかさを出そうと思った」とイクラを持参した伊良部あいさん(16)は薄く切ったキュウリを重ねたり、卵を切り抜いたりしてそれぞれが花に見えるように工夫した。「楽しかった。思っていたよりうまくできたので(入賞に)少しだけ自信がある」と照れながら笑った。

(佐野真慈)