渡嘉敷島で繁殖の野生イノシシを捕獲へ 11月から沖縄県が作業


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イノシシ対策事業について説明する県職員=13日、渡嘉敷村中央公民館

 【渡嘉敷】県環境部による「慶良間諸島における外来イノシシ対策事業について」の住民説明会が13日、村中央公民館で村住民ら多数が出席して開かれた。

 現在、県環境部では、慶良間諸島に生息する外来イノシシ対策を行っており、2020年度の事業では、渡嘉敷村での捕獲作業を11月3日~11月末に実施する予定。説明会で同部自然保護課担当職員は、渡嘉敷村で2003年ごろからイノシシが野生化して繁殖し、海を渡り座間味島、慶留間島などでも農作物などへの被害が相次いでいると説明。それ以外にも島の貴重な生物への生態系へ影響が懸念されることから野生イノシシの根絶、生態系保存対策などについて話した。

 引き続き、県環境科学センター担当職員が、わなによるイノシシの捕獲方法(囲いわな、箱わな、くくりわな)、銃による発砲駆除などを説明した。また、捕獲にあたり住民や観光客への注意喚起や安全対策などを呼び掛けた。

 住民の吉川義勝さん(81)は「島の貴重な自然、植物、生物などを守るためにもぜひ野生イノシシの根絶を図ってほしい」と要望した。

 (米田英明通信員)