手作りシーサー浜比嘉の名物に 高さ60センチ 住民ら協力 集落入り口に設置へ


社会
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熱心にシーサーづくりに取り組む浜比嘉島の児童ら=18日、うるま市の勝連浜イベントセンター

 【浜比嘉島=うるま】うるま市の浜比嘉島で18日、集落の入り口に設置するオリジナルのシーサーづくりが行われた。県の「沖縄らしい風景づくりに係る人材育成事業」の一環で、事業受託社の沖縄しまたて協会と、NPO法人「沖縄の風景を愛(かな)さする会」がイベントを行った。

 浜区、比嘉区から住民や行政関係者ら約30人が参加し、講師の伊達政仁さん(仁陶器工房)の指導で、高さ約60センチのオリジナルシーサーを制作した。

 浜区の奥村靖彦自治会長と比嘉区の新門剛自治会長は「両自治会で一緒に取り組める貴重な時間。子どもたちの感性に驚いている。島の入り口に設置し、悪いものは跳ねよけ、良いものをたくさん迎え入れたい」と話した。

 親子で参加した町田宗孝さんは「子どもたちと地元のイベントに参加できてうれしい」と話し、息子の宗也さん(小5)は「シーサーの爪を作った。とても楽しかった」と笑顔を見せた。

シーサーづくりに参加した浜比嘉島の人々

 講師の伊達さんは「みんなが一つ一つ気持ちを込めてどこにもないシーサーが出来上がった。長く浜比嘉島の名物になれば」と期待した。子どもたちの感性を取り入れた対のシーサーは、つけまつげやネックレスなど個性的なデザインも見られ、制作現場は笑いに包まれた。

 「沖縄の風景を愛さする会」の古波蔵健理事は「活動を地域主体で持続するためにも人材育成が重要」と活動の意義を強調した。

 制作したシーサーはじっくり乾燥させて素焼きし、次年度に土台作りと本設置を行う。 (石川優子通信員)