県高校新人大会は25日、バドミントンの団体戦決勝が糸満市の沖縄水産高校であり、男子は沖水が南風原を破り、8年ぶりに頂点に立った。女子も沖水が栄冠を手にし、男女同時優勝を果たした。水泳競技は奥武山総合運動場水泳プールで行われ、男子背泳ぎ50メートルの當間翔太(那覇西2年)が26秒35で短水路の県高校記録を更新し優勝した。男子は6種目、女子は2種目で大会新記録が出た。
<ヒーロー>持ち前 キック力で伸ばす
強いキックがぐんぐんと推進力を生み、那覇西の當間翔太が背泳ぎ50メートルで県高校新記録をたたき出した。
昨年夏まで自由形の選手だった。記録が伸び悩む中で、背泳ぎの練習も始めるようになった。持ち前のキック力の強さがはまり、背泳ぎで記録が伸びる感触をつかみ、昨年11月ごろから本格的に転向した。バサロを使うこともキック力が存分に生かされ、速さを追求できるようになった。
佐藤新監督は「短距離能力は高いが、自由形は癖が多くて伸びてこなかった。本人も全国への意識が高まっているようで期待していきたい」とさらなる成長を求める。
當間は「記録を出せたのは良かったが、まだまだできていないことが多い。練習をこなして自信を付けて全国につなげる力を身に付けたい」と喜びもそこそこに課題を列挙し改善を誓った。100メートルでも記録更新を狙う構えだ。
(謝花史哲)
<ヒロイン>県高新迫る 女子50バタ大会新 兼城
バタフライ50メートルでコザ2年の兼城小椿紀が自らマークした大会新を0秒06上回る28秒47で更新した。県高校記録にわずか0秒05。「記録更新は素直にうれしい。県高新までもう少し。次は必ず伸ばしたい」と笑顔を見せた。今年に入って自己記録を上回れず苦しい時期が続いていた。それでも「周りからの応援が助けになった」と後押しになり、今年一番の泳ぎを出せた。
25メートルの折り返しで素早くタッチするところが合わなかったが、ターンした後は開き直って泳ぎ切った。それでも記録が出たことに「思い切りのよさが良かったのか、タッチが合えば県高新に届いたのか、複雑だ。悔しさはある。修正していきたい」と力強く語った。
悔しさ返せた
男子自由形400メートルで大会新を出した喜納秀汰(首里)の話 自己ベストを5秒ほど更新できた。とてもうれしい。けがで高校総体は出られなかった。その分の悔しさを返せた。隣のレーンに強い後輩がいた。負けられない思いも強くて泳ぎにつながった。
速く粘れた
男子自由形200メートルで大会新を出した佐和田歩夢(那覇)の話 中長距離専門で長い距離をひたすら泳ぐ練習から、区間、区間でタイムを刻む練習を増やした。区間のタイムを維持するよう意識した練習が速いペースでも粘れるようになった。後半も持ちこたえることができ結果に出た。
メドレーで勢い
男子バタフライ100メートルで大会新を出した大城渉星(那覇)の話 短水路で泳ぐのは久しぶり。今年一発目だったけど、きょう最初のメドレーリレーの時に自己ベストが出せたので、個人でも頑張れた。50メートルは大会記録に0秒20ほど届かなかったのが残念だった。
(奥武山運動公園水泳プール)
【男子】
▽自由形200メートル (1)佐和田歩夢(那覇)1分53秒92=大会新(2)高橋海斗(コザ)1分56秒37(3)東江良樹(那覇)1分59秒88
▽同400メートル (1)喜納秀汰(首里)4分00秒18=大会新(2)佐和田4分00秒23=大会新(3)翁長夢斗(コザ)4分16秒16
▽背泳ぎ50メートル (1)當間翔太(那覇西)26秒35=県高新、大会新(2)島田陽斗(コザ)28秒66(3)砂川晃樹(那覇西)30秒24
▽バタフライ100メートル (1)大城渉星(那覇)55秒44=大会新(2)高良悠(那覇西)56秒86(3)新里太瑚(コザ)58秒68
▽リレー400メートル (1)那覇(照屋規翔、佐和田、大城、東江良樹)3分34秒51=大会新(2)コザ3分36秒49=大会新(3)那覇西3分44秒29
▽メドレーリレー400メートル (1)那覇西(當間翔太、新垣長英、徳元誠和、知花尚悟)3分56秒54=大会新(2)那覇3分57秒28=大会新(3)コザ4分02秒46
【女子】
▽バタフライ50メートル (1)兼城小椿紀(コザ)28秒47=大会新(2)徳門有(興南)30秒13(3)大城麻里菜(普天間)32秒29
▽メドレーリレー400メートル (1)那覇(玉城夏祈、吉門美音、宮里美子、仲座静琉)4分25秒18=大会新(2)コザ4分38秒23(3)那覇西4分52秒15
※注:徳元誠和の「徳」は「心」の上に「一」