人口1200人の離島・伊平屋村で大規模クラスター 計30人感染、濃厚接触85人


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 沖縄県の玉城デニー知事は24日、人口約1200人の伊平屋村で新型コロナウイルス感染症の大規模な集団感染(クラスター)を確認したと発表した。濃厚接触者は85人にのぼるという。小規模離島でのクラスターは県内で初めて。

 感染者が11月下旬に仕事で伊平屋村を訪れ、同村の飲食店に立ち寄り、同飲食店の従業員やその後に同飲食店を利用した客に感染が広がったとみられる。今月12日から24日までに10歳未満から60代まで計30人の感染が確認されたという。感染が拡大した要因について、島外から持ち込まれたウイルスが同村内の飲食店を通じて拡大したとの見方を示した。

 村内の感染者は全て無症状と軽症で、沖縄本島に搬送し、病院や宿泊療養施設で療養しているという。伊平屋村には診療所しかないため、名護市の県立北部病院から医師、県病院事業局から看護師を伊平屋村に派遣し、濃厚接触者や感染が疑われる人への検査を実施している。

 玉城知事は「伊平屋だけではなく、県内では医療体制がぜい弱な小規模離島がたくさんある。離島は高齢者の割合が高く、住民同士の交流が密だ。来島自粛を求めている離島との往来は自粛してほしい」と呼び掛けた。

伊平屋島の空撮