キングス準々決勝で敗退、三河に60-85「クーリー封じ」突破できず バスケ全日本選手権


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琉球―三河 第1Q、ミドルシュートを決める琉球の牧隼利=13日、沖縄市体育館(大城直也撮影)

 バスケットボールの第96回天皇杯全日本選手権(日本バスケットボール協会主催、共同通信社共催)は13日、沖縄市体育館などでBリーグ1部(B1)勢同士の顔合わせとなった準々決勝が行われた。準々決勝から登場した琉球ゴールデンキングス(西地区2位)はシーホース三河(同1位)と対戦し、60―85で敗れた。そのほかA東京が74―73で2連覇を狙ったSR渋谷に競り勝ち、4強入り。前回準優勝の川崎は72―62で千葉を振り切った。宇都宮は87―72で大阪に勝利。準決勝は3月にさいたまスーパーアリーナで行う。 (上江洲真梨子)

 パスに速攻、ミドルシュートと多彩な攻撃を仕掛ける三河に対し、司令塔を何度も変え挑んだキングスだったが最後まで主導権を握ることはできず、大敗だった。

 ゴール下で強さを発揮するジャック・クーリーを警戒した三河は、重量級のダバンテ・ガードナーのマッチアップで対応し、第1クオーター(Q)から激しいゴール下での争いが繰り広げられた。キングス最強のクーリーを封じられ、思うような攻撃が展開できなかった。

 シュート成功率が44・4%の三河に対し、キングスは37・1%にとどまり、田代直希主将は「相手守備を崩せなかったこともあるが、どういう攻撃をしたいかが共有できていなかったことが大きい」と敗因を挙げる。

 最終第4Qには、メンバー全員を入れ替え、打開を狙ったが、思うような連携が取れず攻めどころでのパスミス、守備の乱れにもつながり逆転の好機を逃した。

 今後、リーグ優勝を左右するシーズンの終盤戦が待ち構える。田代主将は「自分たちの強みを生かし切ることができなかったので修正したい」と前を向いた。


▽男子準々決勝
三 河(B1)
 85―60(25―12,15―9,25―25,20―14)
琉 球(B1)

 【評】激しいプレッシャーを仕掛ける三河に、前半こそゴール下で攻めあぐねたキングスだったが、後半はリバウンドからの速攻で息を吹き返す。ただ、時すでに遅く、柔軟に攻め入る三河に最後まで翻弄(ほんろう)され、点差をひっくり返すことはできず完敗した。

◆共通認識にずれ

 藤田弘輝HC(キングス)の話 キングスらしくハードな攻めができれば勝てると信じていたので敗北は残念だ。オフェンスの共通認識のずれが、ディフェンスの乱れも生んでしまった。しっかりと切り替えてシーズンで最終的に優勝できるよう修正していきたい。