宮古島市長に新人座喜味氏 現職下地氏に2782票差 「市民本位の施策へ」


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座喜味一幸氏

 任期満了に伴う宮古島市長選は17日、投開票され、無所属新人の座喜味一幸氏(71)=社民、社大、共産、立民推薦=が1万5757票を獲得し、1万2975票を得た無所属現職の下地敏彦氏(75)=自民、公明推薦=を2782票差で破り、初当選した。投票率は65.64%で前回市長選(68.23%)を2.59ポイント下回った。
 

市政運営などについて報道各社の質問に答える座喜味一幸氏=17日午後10時56分、宮古島市平良の選挙事務所(大城直也撮影)

 座喜味氏は取材に対し「今回ほど市民の思いが結集した選挙はない。市民の力が当選を勝ち取った。開かれた政治、市民本位の施策に取り組む」と決意を述べた。

 宮古島市長選は3期12年の下地市政への評価や経済振興、新型コロナウイルス対策などを争点に論戦が繰り広げられた。座喜味氏は「市政刷新」を合言葉に玉城デニー知事を支える「オール沖縄」勢力と保守系一部による保革共闘の「ワンチームみゃーく」を確立し、選挙運動を展開した。「市民による市民のための行政を実現する」として所得10%向上や1次産業振興、市町村の均衡発展を訴えた。刷新を望む無党派層を中心に支持を広げ、企業票の一部も取り込んだ。

 座喜味一幸氏は1949年12月生まれ、宮古島市平良出身。琉球大卒。72年、沖縄総合事務局に入局。95年に宮古土地改良区事務局長就任。2008年県議選で初当選、3期務めた。

 一方、下地敏彦氏は国政与党の自民、公明から全面支援を受けた。与党市議18人全員や建設業を中心とした組織票を固めたが及ばなかった。

 当日の有権者数は4万4376人(男性2万2327人、女性2万2049人)。