辺野古の抗議活動「近隣迷惑まで許容せず」名護市が見解 違法駐車など


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名護市役所

 【名護】沖縄県名護市の米軍キャンプ・シュワブに隣接する久辺3区が、新基地建設に対する抗議活動に伴う違法駐車の取り締まり徹底やテントの撤去を関係機関に要請した件で、名護市は17日の市議会定例会で「表現の自由は憲法で保障されているが、近隣への迷惑まで許容されているとは考えない。要請に対し、県警などの対応を確認していきたい」との考えを示した。

 辺野古区選出の宮城安秀氏の一般質問に祖慶実季総務部長が答えた。

 2015年に辺野古区がまとめた区民の苦情では、国道329号を車で通過した時に抗議市民に妨げられたなどの訴えがあった。宮城氏は「抗議活動を否定する訳ではない」とした上で、要請は手法の改善などを求める趣旨であると説明した。

 古波蔵太辺野古区長は取材に対し「これまでも要請しているが、渋滞や違法駐車が常態化し、区民が迷惑している状況が改善されていない」と訴えた。

 この問題について沖縄平和運動センターの山城博治議長は「県民が反対する新基地建設を国が強行するから、工事を止めるためにやむなく抗議している」との認識を示した。また、区との協議を踏まえ駐車場を借りたり県警の許可を得てトイレ利用の送迎車を駐車したりしていると説明した上で「それ以外の違法駐車があるなら注意を徹底する。しかし送迎車も仮設トイレ設置も認めないということなら、抗議自体するなということではないか」と疑問を投げ掛けた。