那覇のデパートリウボウが改革へ 7、8階で新サービス目指す 


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4月19日でオープン30周年を迎える「パレットくもじ」=16日、那覇市久茂地

 那覇市の複合施設「パレットくもじ」を管理する久茂地都市開発(我那覇学社長)と、同施設でデパートリウボウを運営するリウボウインダストリー(糸数剛一社長)が、デパートリウボウの構造改革に共同で着手していることが17日までに分かった。リウボウ側の持ち分となっている7~8階部分を久茂地都市開発が借り受け、新型コロナウイルス感染症の収束後をめどに両社で新たなサービスの提供を目指していく。

 フロアでの具体的なサービスの在り方は両社で具体的な議論を重ねていく考えだが、従来の小売りに限らず、ワーキングスペースや、フィットネスクラブの運営なども検討していく。

 パレットくもじの収益拡大に向けて、久茂地都市開発がリウボウの運営に携わる「プロパティマネジメント」と呼ばれる手法を取り入れる。運営への参画に伴い、久茂地都市開発はデパートリウボウの7~8階部分について、これまで売り上げ歩合制だった賃料体系を変更し、固定賃料を徴収する仕組みに変更した。

 両社は仕組みを改めることで、コロナ禍のような事態で、極端に売り上げが落ち込んだ場合でも久茂地都市開発として安定的な収益を確保し、リウボウの運営費負担の軽減にもつながるとみている。

 久茂地都市開発の我那覇社長は「消費者のニーズが変容する中で、パレットくもじとしても、新しいことにチャレンジしていかなければならない。リウボウと密に協議を重ね、お客さまに喜ばれるサービスを提供していきたい」と語った。