「平和の大切さ、次世代へ」 北谷町ピースメッセンジャーに中高生8人認定


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 平和の尊さや命の大切さを次世代につなぐ役目を担う「北谷町ピースメッセンジャー」の認定式が3月31日、町役場1階のレセプションホールで開かれた。第1回目の認定者には、2020年度に町の平和事業の一環で長崎・広島に派遣する予定だった町内の中高生8人が選ばれた。生徒たちは野国昌春町長から認定状を受け取り、「次の世代に平和の大切さを伝えていけるように頑張りたい」と決意を述べた。

北谷町のピースメッセンジャーに認定された生徒ら=3月31日、北谷町役場

 ピースメッセンジャーは広島・長崎平和学習派遣者のほか、町の平和祈念祭のボランティアや地域の平和推進活動を積極的に取り組む個人や団体などを対象に認定する。引き続き同事業や祈念祭にも協力してもらうという。

 今回認定を受けた生徒たちは、約1年間かけて沖縄戦について学んできた。新型コロナウイルスの感染拡大で派遣はかなわなかったが、11月にはオンラインで開催された長崎青少年ピースフォーラムに県内自治体から唯一参加。全国の6自治体の生徒ら約30人と戦争体験を次世代に継承するための議論を交わした。

 認定を受けた、北谷高校3年の松山愛奈さんは「普段何げなく歩いている場所にも戦争の足跡があることを知った。派遣がかなわず残念だったが、たくさん学べてよかった」と語った。

 桑江中学校3年の友利愛結さんは「メッセンジャーになれてすごくうれしい。次世代にも平和について教えられるよう頑張りたい」と話した。