宮古島市を追加 まん延防止等重点措置 県内10市に 聖火リレーも見直し


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「まん延防止重点措置」適用区域に、宮古島市の追加指定を発表する玉城デニー知事=22日夜、沖縄県庁

 沖縄県は22日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、感染が拡大している宮古島市を「まん延防止等重点措置区域」に追加することを決めた。宮古島市がこの日、対象地域に指定するよう県へ文書で要請していた。期間は24日から5月5日まで。玉城デニー知事は、来月予定されている公道での聖火リレーも実施を再検討されるとの見通しを示した。これで県内の措置区域は10市になった。

 宮古島市では21日、感染力が強いとされる変異株「N501Y」の感染者が3人確認された。同市での変異株の感染者は初めてだった。接待を伴う飲食店などでクラスター(感染者集団)も確認されている。飲食店への時短要請に応じない場合、過料や命令など強い措置が可能となる。

 玉城知事は22日の会議後、記者会見を開き、「重点措置の期間中に感染を抑え込み、安心安全の島構築に向けて一丸となろう」と呼び掛けた。

 宮古島市における感染者数は21日までで累計557人、死者は10人。13~17日には市内の接待を伴う飲食店で、20~30代の女性従業員6人が感染するクラスターが発生した。店の待機場所でマスクをせずに会話していた。家族内のクラスターも1例あった。

 県では今月12日から那覇市など本島9市を重点措置の地域地域とし、加えて全市町村で飲食店などの営業時間を午後8時までに短縮するよう要請してきた。だが、県内の感染者数は増加を続け、直近1週間の新規感染者数は21日までに754人となった。県内全域で医療提供体制が逼迫し、一般医療への影響も出始めている。