沖縄県の玉城デニー知事は3日午後、県庁で記者会見を開き、大型連休に入って県外からの観光客や県内での人の移動機会が増加しているとして、新型コロナウイルスの感染防止対策を徹底するよう重ねて呼び掛けた。県は大型連休中(4月29日から5月9日まで)に沖縄を訪れる入域観光客数を10万7477人と推計している。
玉城知事は「かなりの数の方々が沖縄に来ていると認識している」と説明。飲食の機会も増えることから、県民に対して県外からの来訪者との食事を避けることや、大人数でのイベントへの参加を控えることなどを呼び掛けた。
県は県内全域の飲食店などに営業時間短縮を要請しているが、3日時点で約2%に相当する211店舗が応じていないという。このうち、「まん延防止重点措置」(重点措置)の指定地域となっている10市5町の158店舗について、県が店舗側に弁明の機会を与える手続きを進めている。重点措置の指定地域は、正当な理由なく時短要請や命令に応じない場合は、20万円以下の過料を科すことができる。
3日の沖縄県内の新規感染者数は57人で、14日ぶりに前週の同じ曜日を上回った。4月26日は44人だった。週初めや休日は検査数が少なく、感染者数も低くなる傾向がある。県は今後の見通しについて「(大型連休の)休みというバイアスがかかってくるのは間違いない」(糸数公医療技監)として、連休後の跳ね上がりを警戒している。