細田氏発言「激励だった」 玉城知事は問題視せず


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自民党本部で開かれた会合に出席後、取材に応じる玉城デニー知事=19日、東京

 自民党の細田博之元官房長官が、県の新型コロナウイルス対策について「国の政策に頼るなんて、沖縄県民らしくない」などと持論を展開したことに対し、玉城デニー知事は20日の会見で、「県も感染防止対策にしっかりと取り組みなさいという激励だったと受け止めている」などと述べ、問題視しない姿勢を見せた。

 細田氏は「県境を封鎖するつもりでどんどん検査をして通った者を通す。そういう政策を取るべきだ」などと提案していた。玉城知事は「計算してみたら、県が行える現実的な対応ではなかった。かねて私は出発地点におけるPCR検査を徹底してほしいと呼び掛けているので、国も検討してほしい」と話した。

 細田氏は19日に東京の自民党本部で開かれた沖縄振興調査会に出席し、玉城知事の隣席で持論を語っていた。会合後に細田氏が「1人も感染者が出ないようにできる。168人も出すなんてばかじゃないか」などと発言したと、記者から問われた玉城知事は「細田先生の思いを率直にお話しなさったということだと思う。感染を収束させていくために懸命の努力を取り続けたい」と重ねて問題視しなかった。