【沖縄県のメール全文】「クラスター公表基準満たさぬ」「メディアもコントロール」


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県病院事業局が県立中部病院に送ったメール。「クラスター公表基準は満たさない」「メディアは一定コントロールされている」(アンダーライン部分)などと記されている。

 沖縄県立中部病院で起きたクラスターの公表が遅れた問題で、県の病院事業局が6月10日に中部病院側に送信したメールの文面は次の通り。「クラスター公表基準は満たさない」「メディアも一定コントロールされているなか、注意は必要」などと記されている。

 ◆
いつもお世話になります。

昨日、局長および糸数統括監とクラスター公表基準について相談させていただきましたが、 お二人とも現時点では新たな公表基準を作成する意義はなく、厚労省の厚労省の基準「地域住民への感染が拡大する可能性がある場合」の運用を継続するとのことです。

もう一つ公表が考えられる状況としては、著しい診療制限(救急受け入れ中止など)があり、その理由が院内クラスターであれば、クラスターを公表することが目的ではなく診療制限の理由を説明することを目的として公表することはあると思われます(クラスターの公表を目的とする 「公表基準」 とは異なります)。

今回の中部病院の状況はクラスター公表基準は満たさないと考えます。高山先生の努力でメディアも一定コントロールされているなか、逆にこのように一生懸命コロナを診療している病院院内で起きたクラスターが公表によって過剰にマスコミに取り上げられると中部病院だけでなく他のコロナ協力病院も努力が報われないと受け取られる可能性もあり、注意は必要と思われます。

上記もふまえ、中部病院が取材に対応することを病院として選択するのであれば局として尊重します。

今回、取材に局長が同席することは難しいですが、今後記者会見を行うことがあればwebで参加することは可能とのことです。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

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