沖縄北部やんばるの森に松葉づえなど投棄 世界遺産登録地の近く 地元「またか」と怒り


この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬
不法投棄された松葉杖を回収する村職員=14日正午ごろ、国頭村

 【国頭】国頭村辺土名の大国林道付近の山林で14日までに、松葉づえや土のう袋が不法投棄されていることが分かった。現場は世界自然遺産候補地の緩衝地帯で、与那覇岳の登山道入口付近。環境省の職員から連絡を受けた村経済課の職員らが13日、現場を確認しその後回収した。

 村によると、松葉づえ13本と土のう袋48枚が林道付近の斜面に投棄されていた。汚れの状況などから投棄されてそこまで時間が経過してないとみられる。

 村内では今年5月、世界自然遺産の推薦地でチラシや看板、段ボールなど約10キロの廃棄物が不法投棄される事案が発生。投棄したとして、会社員男性が今年6月に廃棄物処理法違反の容疑で那覇地検名護支部に書類送検された。

 知花靖村長は「またか。世界自然遺産の登録を控える中、憤りを感じる。本当にやめてほしい」と訴えた。村は名護署に通報済みで、引き続き警戒に当たる方針。

不法投棄された松葉づえと土のう袋
不法投棄された松葉杖を回収する村職員=14日正午ごろ、国頭村