辺野古サンゴ移植許可撤回 きょう沖縄県が回答 判断妥当性を主張


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真っ青な大浦湾に浮かぶ辺野古新基地建設のための作業船=7月30日午前11時ごろ、名護市

 名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄県のサンゴ移植許可撤回を不服として沖縄防衛局が農相に審査請求をした件で、水産庁は3日までに県に意見照会をした。県は審査請求まで撤回の効力を一時的に止める執行停止について、期限の4日中に回答を提出する。県水産課は本紙の取材に「執行停止の緊急性がないことや、許可撤回判断の妥当性を主張する。回答内容は検討中だ」としている。

 農相は沖縄防衛局の申し立てと県の意見照会を基に、執行停止の是非を判断する。水産庁によると、県の回答内容次第では沖縄防衛局に再度聴取する可能性もあるという。執行停止は審査請求の判断が出るまでの暫定措置だが、埋め立て予定海域の県のサンゴ移植撤回の効力を一時停止して、移植ができる状態が復活する。農相は執行停止を認める公算が大きく、沖縄防衛局はサンゴ移植を早期に再開する可能性が高い。

 水産庁は審査請求についても、6日までの弁明書の提出を県に求めている。これに対し沖縄防衛局は反論書を提出する。書面のやりとりは数度にわたる場合もある。双方の意見を基に、農相が県の許可撤回の妥当性を判断する。