沖縄県内ワクチン、本島中部で1回目接種率低迷<市町村別表付き>


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 沖縄県は12日、県内の新型コロナワクチン接種を進めるため、10月末までに全県民(約148万人)の70%以上への1回目の接種を目指すとする基本方針を発表した。本島中部では1回目の接種率が20%台と低い自治体もあり、課題として浮かび上がる。希望する全県民への接種を11月中に完了する最終目標に向け、県が最初の通過点と位置付けた「8月末までに県人口の50%に当たる74万人以上への1回目接種」を達成できるかがカギとなる。

 接種対象者は12歳以上の県民129万3千人。県は市町村主体の集団接種や個別接種、企業団体の職域接種を支援し、県が運営する3カ所の接種センターも活用して早期接種を呼び掛ける。

 8月10日時点の県のまとめによると、「1回目接種率」は県内17市町村で50%を超えている。人口が多い市部は石垣市と宮古島市が50%を上回り、既に県が掲げる8月末の目標値に達した。高齢者と一般住民との一斉接種がいち早く進んだ小規模離島の多くは、1回目接種率が60~70%台となっている。

 一方で、宜野湾市やうるま市、沖縄市、北谷町などで1回目の接種率が20%台、2回目も10%台にとどまる。

 県内全体の1回目接種率は、7月31日時点が27・92%、8月10日が32・79%となっている。県の大城玲子保健医療部長は12日、8月中の50%達成について「最近になって(全県で)1日に1万回を超えて打っている状況で、可能な範囲だ」との見通しを示した。

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