沖縄の精神科3病院でクラスター うるま市の病院、90代患者が2人死亡


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 沖縄県内の精神科病院で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が相次いで発生している。23日までに、うるま市の病院で患者37人、職員10人、浦添市の病院で患者14人、職員4人、那覇市の病院で患者計8人の感染が確認された。各病院はホームページで経過などを公表している。

 うるま市の病院は10日からクラスターが発生した23日までに、90代の患者2人が亡くなった。同病院によると、10日に職員1人の陽性が判明後、関係する職員や病棟で感染が広がったという。11日に県に報告後、県の災害派遣精神医療チーム(DPAT)などと対策本部を立ち上げ、陽性者や濃厚接触者のゾーン分けを実施した。

 23日現在、患者7人を転院させ、院内で8人に酸素投与を施している。クラスター収束の判断はできないが、人材や資機材に不足はなく、治療や感染管理に専念しているという。同病院ではクラスター発生に伴い、新規患者の受け入れや訪問看護、デイケアなどを制限している。

 浦添市の病院は、15日に認知症治療病棟の患者1人の陽性を確認した。その後、県や保健所と連携して院内対策本部を立ち上げ、感染した患者3人を転院させ、残る患者11人を院内で治療しているという。患者の多くは高齢者で2人が酸素投与を受けている。職員4人は自宅待機しているという。

 那覇市の病院では17日、合併症治療精神科病棟で患者5人の感染を確認した。23日現在、感染者は計8人で感染経路は不明。患者1人は転院し、7人は院内で治療している。県や保健所と連携して対応しているが、収束はまだ判断できないという。同病棟を担当する職員に陽性者はいないが、別の病棟を受け持つ職員2人の感染が確認されている。


 

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