陸自、きょうから10万人規模で演習 迅速な島しょ部展開を想定


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 【沖縄・東京】陸上自衛隊は15日から11月下旬にかけて、有事の際の島しょ部への迅速な部隊展開を目的に、陸自の全部隊およそ10万人が参加する大規模演習を始める。全国三つの師・旅団から計約1万2千人、車両約3900両が九州の演習場に展開する実動訓練は過去最大規模となる。海上、航空両自衛隊と、在日米陸軍の輸送支援も受けて、緊急時の連携を確認する。

 訓練は自衛隊法に基づく防衛出動の準備段階を想定し、機動展開訓練と、食料や小備品などを車両に積載し、出発までの準備を行う「出動準備訓練」、予備自衛官を召集する出動整備訓練など5項目を実施する。

 機動展開訓練には北海道を拠点とする第2師団と東北の第6師団、四国の第14旅団の約1万2千人が、大分県の日出生台演習場など九州6カ所の演習場に展開する。北海道からは第2師団の人員5200人と、戦車を含む車両1800両が九州へ移動する予定だ。

 沖縄を拠点とする15旅団は出動準備訓練のほか、独自に関連する訓練を実施する。