高江ヘリパッド建設、機動隊派遣の手続きは違法 名古屋高裁が110万円賠償命令


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機動隊員に手足をつかまれ、強制的に移動させられる市民ら=2016年11月、米軍北部訓練場のN1地区ゲート前

 沖縄県の米軍北部訓練場のヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)建設工事で、愛知県警が警備のために機動隊を派遣したのは違法として、隊員の給与約1億3千万円を当時の県警本部長に賠償させるよう県に求めた住民訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁は7日、派遣を決定する際の手続きに違法性があったとして、請求棄却の一審判決を変更し、約110万円を請求するよう命じた。

 昨年3月の名古屋地裁判決は「犯罪行為に当たるような抗議活動に対処するため多数の警察官が必要で、援助要求を受けた都道府県警には応じる義務があった」と指摘。組織的な警察活動の必要性があったと判断した。

 判決によると、愛知県警は2016年7~12月、沖縄県公安委員会の援助要求を受け、工事に伴う資材搬入の警備などに従事。東京、千葉、神奈川、愛知、大阪、福岡の6都府県から機動隊員が派遣された。

(共同通信)