梅毒感染、沖縄で最多77人 コロナで検査中断、さらに多い可能性


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 沖縄県保健医療部は25日、2021年の梅毒感染者が21日までに77人報告され、18年の74人をすでに上回り、法律で報告が義務化された1999年以降で最多を更新したと発表した。感染者は男性が75%を占める。女性でも増加傾向にあり、10代で2人、20代で9人が感染した。

 一方、例年2千件程度を検査し30人から40人の陽性者を確認していた県内各保健所は、新型コロナウイルス感染症対応で一時受け入れを中断しており、実際はさらに多い可能性がある。

 11月に入り徐々に検査を再開しているが、検査日は1カ月に2回程度。コロナ前に比べて制限がある。県の担当者は「なるべく早く前(の検査水準)に戻したい」と話した。

 感染者の内訳は男性58人、女性19人。HIVと重複感染が17人いた。

 保健所別では南部が37人と最も多く、那覇市が20人、中部が18人、北部と八重山が各1人だった。

 感染経路は異性間の性的接触が53%、同性間の性的接触が35%となった。

 梅毒は梅毒トレポネーマという細菌による感染症で、感染から早い段階では体にしこりや発疹ができる。早期の薬物治療で完治が可能だが、放置すると脳や心臓に合併症が出る危険がある。


 

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