飲酒絡みの人身事故率、沖縄は全国の倍 再び最下位か 10月以降に摘発急増


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 沖縄県内の人身事故のうち、飲酒が絡む事故の構成率が、11月末時点で全国ワーストの水準になっていることが23日、県警への取材で分かった。昨年は全国ワースト9位だったものの、今年は最下位の数値で推移している。新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が明けた10月以降は、飲酒運転の摘発件数が急増している。県警は飲酒の機会が増える年末年始に向けて注意喚起している。

 県警によると飲酒が絡む人身事故の構成率は、11月末時点で1.76%で、全国平均の0.79%の約2.2倍となっている。昨年は1.6%で、全国平均の0.9%と比べると約1.8倍。県は過去に27年連続でワーストだったことがあり、今年は再び全国最下位になる可能性がある。

 飲酒運転の摘発件数は今年4~9月までは月80件以下だったももの、緊急事態宣言が明けた10月は137件、11月は144件と急増している。今月は22日時点で230件を超え、先月を大幅に上回る。

 県警は年末年始に向けて交通安全県民運動を展開するなど取り締まりを強化する。県警の金良建交通部管理官は「飲酒後、翌朝に運転して二日酔い運転で摘発される例もある。家族や同僚など身の回りで飲酒運転に注意を呼び掛けてほしい」と話した。
 (古川峻)