「陽性者、見つけた時には家族も…」発症3日以内が8割 オミクロン株、潜伏期間短縮か


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 新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」が拡大する県内では、感染経路が確定している濃厚接触者の発症は5日以内で、うち約8割は3日以内に発症している―。県は15日、県庁であった新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(座長・藤田次郎琉球大学大学院教授)で、厚労省や国立感染症研究所による調査結果を報告した。

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 厚労省の新型コロナ「診療の手引き」の検討委員も務める藤田座長は、サンプル数は少ないながらも「濃厚接触者の待機期間の短縮や感染対策を考える上で重要なデータ」と評価した。

 潜伏期間は従来株の5日程度から短くなったとみられ、県の糸数公医療技監は「陽性者を見つけた時には、すでに家族にも濃厚接触者として感染が及んでいる」と、オミクロン株の感染を封じ込める難しさを語った。

 調査対象は1月10日までに、オミクロン株が確定した105例の濃厚接触となった307例のうち、陽性となった86例。最も多かったのは、発症者との接触から1日経過して発症した18人で、続いて3日目が16人、0日目と2日目が8人、4日目が6人、5日目が4人だった。6日以降の発症は確認されなかった。

 (嘉陽拓也、知念征尚)

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