米軍機飛行差し止め求め、うるま住民ら5028人が提訴 嘉手納基地からの爆音「平穏な生活を侵害」


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
米軍嘉手納基地

 【中部】米軍嘉手納基地からの爆音によって生活を妨害され、平穏生活権などを侵害されているとして、沖縄県うるま市石川を中心とした周辺5市町村の住民5028人が21日、米軍機の実質的な飛行差し止めや、騒音被害による損害賠償などを国に求め、那覇地裁沖縄支部に提訴した。米軍機の飛行差し止めを求めてきた「嘉手納爆音訴訟」原告団とは別の訴訟。 

 第3次嘉手納爆音訴訟で石川支部長を務めた知名繁治さん(73)ら役員が離脱を表明し、第4次嘉手納爆音訴訟準備会とは別に原告を募り、訴訟に臨んでいる。

 原告は国が定めた騒音コンター(分布図)で、うるささ指数(W値)75以上の区域内に住むうるま市、沖縄市、北谷町、嘉手納町、読谷村の住人。

 訴状によると(1)原告の居住区に午前7時から午後7時まで、嘉手納基地の使用によって生じる騒音を75デシベル以下に制限(2)午後7時から午前7時までの間、基地からの騒音を40デシベル以下に制限―などを国に求めた。騒音コンターの指数ごとに1人当たり月5400~1万6200円を求める。

 今回の訴訟とは別に、約3万5千人が原告となる第4次嘉手納爆音訴訟の準備会も28日に那覇地裁沖縄支部に提訴することを予定している。(新垣若菜)