生演奏に「ブラボー」 プロ奏者ら伊江小に音楽届ける


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 【伊江】伊江村立伊江小学校(山城祐市校長)で7日、「あすなろコンサート2015~子どもたちに生の音楽を!~」(あすなろコンサート実行委員会主催)が行われた。バイオリンとピアノの生演奏でクラシックや映画音楽など全11曲が披露され、鑑賞した同校児童と伊江幼稚園園児から、「ブラボー」「アンコール」の声が飛び交うなど、芸術の秋を堪能した。

バイオリンとピアノの生演奏に合わせて「一人の手」を合唱する伊江幼稚園・小学校の園児と児童=7日、伊江小学校体育館

 あすなろコンサート実行委員会は、日本芸能実演家団体協議会、音楽文化創造、日本音楽家ユニオンで構成。2001年から全国のへき地小規模学校などでプロの音楽家がボランティア生演奏コンサートを開催し、本年度は県内2校と四国4県で実施される。
 今回の演奏者は、バイオリンの阿波根由紀さんと大嵩有紀さん、ピアノの玉城由利子さんの3人。名前の頭文字を取り「YYYトリオ」としても約3年前から県内で活動している。
 コンサートでは曲ごとに、作曲家の心情や曲の情景などを丁寧に解説。ビバルディの「春」を演奏する際には、「小鳥たちはうれしそうに歌います。小川の流れがそよ風に乗って聞こえてきました」など、イタリアの春の風景を想像させる説明を受けた。
 アンコール曲は、テレビの住宅リフォーム番組の挿入歌で知られる「TAKUMI/匠」。同校の新校舎完成を知った3人が予定していた曲を変更して演奏。「ま~、なんということでしょう」のフレーズも語り、児童らを楽しませた。
 バイオリンとピアノに触れる体験コーナーでは4人の児童らが挑戦。楽器の特徴などの説明も受けた。さらに三重奏に合わせて全員で「一人の手」を合唱し、プロの演奏家と触れ合うコンサートになった。
 幼稚園児の棚原妃南さんは「森の音楽会みたいだった。(楽器が)小鳥たちがチュンチュン鳴いているように聞こえてすてきだった」と感想を述べた。(中川廣江通信員)