街歌う「アップルタウンブルース」 辺野古、音楽で活性化


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二
嘉陽宗隆さん(左)ら辺野古軽音楽倶楽部のメンバー=10日、名護市辺野古のスナックポニー

 【名護】「道を歩けばアメリカ 楽しい街だよ辺野古社交街♪」。名護市辺野古では、区内の社交街を歌った「辺野古アップルタウンブルース」で、街を盛り上げる取り組みが始まっている。ネット上で不特定多数の人から資金を集めて投資するクラウドファンディングで資金を集め、アップルタウンブルースのCDや辺野古の街のプロモーションビデオを制作し、PRする。仕掛け人は、辺野古で生まれ育った嘉陽宗司さん(32)。「基地問題だけじゃない、辺野古を知ってほしい」と思いを語った。

 辺野古社交街は、米軍キャンプ・シュワブ建設時に現在社交街のある丘陵地の宅地造成に携わったアップル中佐の名を取り、「アップルタウン」と呼ばれてきた。ベトナム戦争時にはシュワブの米兵らでにぎわった社交街。オキナワンロックの巨匠であるコンディショングリーンなどが社交街のライブハウスで歌っていたこともあるという。しかし今では、客足が途絶え、多くが店じまいした。
 街の魅力を取り戻し再活性化につなげようと、嘉陽さんが思いついたのが、2~3年前に「辺野古軽音楽倶楽部」が制作した「アップルタウンブルース」だった。音楽好きの辺野古区民らが集まるこのグループのリーダーで、ギターボーカルの嘉陽宗隆さん(56)が作詞作曲を手掛けた。
 歌詞には「ワシントン」「ハワイ」「イタリアン」など、基地の街ならではの横文字の店名がちりばめられ、ブルース調でリズミカルに歌う。宗隆さんは「小林旭の『自動車ショー歌』みたいに辺野古の店を紹介する歌ができれば面白いと思って作った。まず辺野古の社交街の店に来て、楽しんでもらいたい」と話した。
 宗司さんは「街の活性化に向けて、自分たちのできる範囲から始めたい」と意気込んだ。
 詳しくはホームページhttps://readyfor.jp/projects/HenokoAppleTownBlues(田吹遥子)