元駐機場で文化財調査 米軍、嘉手納格納庫予定地


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 【嘉手納】米軍嘉手納基地の防錆(ぼうせい)整備格納庫の移設予定地である元駐機場「パパループ」の一角で、米軍が文化財調査を実施していることが11日までに分かった。嘉手納町によると米軍は「特定の施設の建設開始を示すものではない」とし掘削作業を進めている。當山宏町長は「計画に反対している中で準備作業とも取れる行為をしている」と不信感を示した。

 嘉手納基地を運用する第18航空団は本紙の取材に「将来の建設活動で文化財が傷つかないようにするための標準的な調査」とした上で、同様の調査は「実際の建設の数か月前に実施される」と回答した。

 防衛省と外務省に移設計画の見直しなどを求めて上京した當山町長は「(移設計画に)関連していないと言うのであれば、何のためにやっているのか」と計画の進行に懸念を示した。

 防錆整備格納庫の移設計画を巡っては、予定地が住民地域に近いことから、騒音や航空機の排ガスによる悪臭などの被害が懸念されている。
 (名嘉一心)