お盆 航空機利用2倍 沖縄発着便 コロナ前に近づく


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄関係路線を運航する主要航空各社は17日、2022年お盆期間(8月6日~16日)の搭乗実績を発表した。期間中の沖縄発着便の旅客数は前年同期比2倍の54万1651人となり、行動制限がなかったことで大幅に増加した。新型コロナウイルス感染拡大前の19年のお盆期間に比べると11.6%減で、コロナ以前の需要水準に近づいている。

行動制限なく大幅増

 旅客数は、7月29日時点の予約数の51万8940人よりも2万2711人(4.4%)増え、間際予約が目立った。旅客数は往復を含めた座席数のため、実際の航空機の利用者数は半分程度とみられる。

 全日本空輸(ANA)の輸送実績は前年同期比88.9%増の25万2755人だった。前年は新型コロナウイルス感染症の状況悪化などで予約後のキャンセルが相次ぎ低調だったが、今年のお盆は3年ぶりに行動制限がなかったため大幅に伸長した。コロナ前の19年比でも8割程度に回復した。

 ANAあきんど沖縄支店の担当者は、海外旅行への制限もある中で、リゾート地や観光地である沖縄と北海道方面の人気は根強いと指摘。9月以降についても沖縄方面は現時点で前年実績を大幅に上回る予約が入るなど好調だという。その上で「ウィズコロナの機運が徐々に定着し、多くの方にとって感染対策を取りながら旅行に出掛けることがスタンダードになりつつある」と分析した。

 日本航空(JAL)は期間中に臨時便が72便運行したことから、21年度比2.3倍の13万699人となった。19年比でも12.6%増となり、日別搭乗率でも、沖縄到着便は全ての日で8割を超えた。担当者は「沖縄観光が順調に推移している」と話した。

 日本トランスオーシャン航空(JTA)の搭乗実績は7万8308人で、21年度の2.5倍となった。予約発表時よりも県外路線は500人ほど減少したが、県内路線が7千人ほど増加した。

 県内路線を運航する琉球エアーコミューター(RAC)の搭乗実績は21年度比46.1%増の1万4040人だった。担当者は「JTAと同じように県内の間際需要の積み上げがあり、予約発表時から3千人増えた」と話した。

 スカイマークの旅客数は6万5849人と、前年比72.2%増だった。19年の99.5%まで回復しており、提供座席数の7割以上が埋まった。
(與那覇智早、当銘千絵)