「復帰50年」報道、読者が感じた不足していた視点、良かった特集は何か 琉球新報・読者と新聞委


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復帰50年報道などについて意見を交わす「読者と新聞委員会」の委員ら=8月30日、那覇市泉崎の琉球新報社

 琉球新報社は8月30日、読者と新聞委員会(主宰・普久原均琉球新報社長)の第50回会合を那覇市泉崎の本社で開いた。末吉康敏氏(県産業振興公社理事長)、諸見里明氏(昭和薬科大付属中・高校長)、島袋伊津子氏(沖縄国際大教授)、竹内清文氏(NPO法人レインボーハートokinawa理事長)の4委員が復帰50年や慰霊の日報道などについて意見を交わした。

 復帰50年報道に関し、復帰以降の経済指標や子どもの貧困、教育、環境などの視点が不足していたという指摘があった。人権侵害が絶えなかった復帰前の体験を若い世代に伝えていくため、一般の人々の体験談を紹介してはどうかという提案もあった。特別号で50年前の紙面を復刻したことや、別刷り特集紙面で海洋博のマスコット・オキちゃんを据えたことは好評だった。

 沖縄戦報道は、体験者の証言連載や特集が高く評価された。参院選報道は、若年女性の選挙への関心が薄い理由の深掘りや、若い世代への発信の工夫を求める意見があった。
 (中村万里子)