宮城巳知子さん死去 元瑞泉学徒隊、沖縄戦体験を継承


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 旧県立首里高等女学校の生徒で結成された「瑞泉学徒隊」として1945年の沖縄戦を体験し、戦後は全女子学徒の沖縄戦体験の継承に取り組む「青春を語る会」の発起人などを務めた宮城巳知子さんが10月31日午後7時14分、敗血症のため県立中部病院で死去した。89歳。嘉手納町屋良出身。告別式は2日午後4時から4時45分、嘉手納町久得245、嘉手納町葬斎場で。喪主は夫・清記(きよのり)さん。

 45年3月、卒業式を終えた後に第62師団野戦病院に看護要員として配属され、沖縄戦を体験。戦後は50年から39年間、小学校教員を務めた。ひめゆり学徒隊以外の女子学徒の足跡も後世に継承しようと99年、発起人の1人として「青春を語る会」を立ち上げた。
 琉球新報社はことし8月、沖縄戦継承と平和発信に尽力してきたとして同会に琉球新報特別賞を贈った。
 戦争体験の語り部活動のほか、嘉手納爆音訴訟の原告として意見陳述するなど平和運動に貢献。嘉手納町婦人会会長としても活動し、しまくとぅばの普及にも取り組んだ。